TOWAROW Cross Talk2
人が関わり続けることで、
まちは豊かになっていく
国土交通省の近年のまちづくり方針(※)は、人口減少下での「地域の稼ぐ力の強化」、デジタル技術や環境配慮を活かした「都市の質の向上」、そして市民一人ひとりの幸せに焦点を当てた「人間中心のまちづくり」へシフトしています。
今回は、国家戦略特区である東京・竹芝エリアを舞台に、“まちづくりにどのように人が関わり、体験が生まれ、価値が更新されていくのか”をテーマとして、イベント「ちょっと先のおもしろい未来」でタッグを組んだ、都市開発・場づくり・技術という異なる立場の3者にお話を伺いました。
※国土交通省「国土形成計画」および関連資料より
東急不動産株式会社
総合不動産企業として「美しい生活環境の創造」を掲げ、広域渋谷圏のまちづくりをはじめ、都市開発、商業施設、再生可能エネルギー、ウェルネス、リゾート、海外事業など幅広く展開しています。
株式会社インフィールド
イベントホール・会議室などのコンサルティングとマネジメントを行う企業として、基本設計前から参画し、企画から運営まで一気通貫で顧客に伴走。高収益とビルの付加価値向上を支援しています。
(株)東和エンジニアリング/KOTO(株)
ICT、映像音響システム、AIなどの先進技術を駆使したソリューション構築から保守運用サポートまでトータルに提供。イベント企画・運営、機材レンタルも展開し、かかわるすべての人に笑顔をつくります。
ちょっと先のおもしろい未来
『ちょっと先のおもしろい未来(通称:ちょもろー)』は、東京・竹芝エリアを舞台に開催されている体験型イベント。企業・学校・自治体など多様なプレイヤーが連携し、「デジタル×コンテンツ」による未来の体験やアイデアを発信しています。
会場では、最新技術に触れられる展示やワークショップ、トークセッションなどを実施。子どもから大人まで楽しみながら、“ちょっと先の未来”を体験できます。
01にぎわいが体験価値を高め、
まちに集まる意味をつくる
東京ポートシティ⽵芝の1階に位置するインフィールドが運営するイベントホール。
東和エンジニアリングが導⼊⽀援を⾏った400インチ×2⾯のスクリーンがダイナミックなイベントを実現する
まちは「つくる」から「育てる」へ
竹芝で広がる新しい可能性
2020年9⽉に開業した⼤規模複合施設。オフィスや商業施設に加え、インフィールドが運営する「ポートホール」「ポートスタジオ」を中⼼に、イベントや産学連携を通じた新たな交流・発信拠点となっている。
新谷 最近は建物だけでなく、「人が集まり続ける仕掛け」まで含めてまちづくりを考えるケースが増えていますよね。
渡邉 そうですね。東急不動産では、「WE ARE GREEN 誰もが自分らしく輝ける未来へ」(※)というスローガンのもと、まちごとの個性や魅力を生かしたまちづくりを進めています。渋谷や竹芝も、それぞれ異なる特徴がありますが、その“まちらしさ”を育てながら、人が集まり続ける価値をまちにつくることを大切にしています。
※多様なグリーンの力で、2030年にありたい姿を実現していく東急不動産ホールディングスの姿勢をあらわしたスローガン。グリーンは環境やサステナビリティの象徴であるとともに、「誰もが自分らしく、いきいきと輝ける未来」の象徴。グループが展開する多様なグリーンの力を融合させ、新たな価値創造につなげていく。
新谷 その“まちらしさ”を実際に体験してもらう場として、イベントの役割も大きくなっていますよね。
初瀬 イベント運営側としても、その変化を強く感じています。コロナ禍を経て、「リアルで集まりたい」という声が多くなる中で、イベントに参加するだけでなく、まちやエリアも楽しみたいというご要望が次々と生まれています。
新谷 なるほど、竹芝はまち全体でさまざまな体験ができる場所になってきていますよね。
渡邉 はい、2012年の事業者選定コンペ時に、竹芝を「デジタル×コンテンツの産業拠点」にするという提案で採択されているので、コンテンツを創出するための場所、リアルな体験価値をつくるエリアとしてさまざまなチャレンジをしています。
インフィールドさんには、構想段階からずっと一緒に竹芝を盛り上げていただいています。
初瀬 私たちもイベントだけでなく、竹芝そのものを好きになってもらえるきっかけをつくれたらと考えています。ポートホールでのイベント実施の受け入れと同時に、エリアでのにぎわいを創出することで、体験価値を高めて、竹芝に来る意味をつくり出すということを重視していて、まちの皆さんと相乗効果を生み出せるような取り組みを進めています。
渡邉 あと、竹芝は都心にありながら、水辺や緑を直接感じられるのが魅力なんです。海側の魅力はまだ十分知られていない部分もあるので、その価値をどう体験につなげるかが重要だと思っています。
新谷 「また来たい」と感じてもらえる理由づくりが大事なんですよね。
初瀬 その通り!イベントも、まちの目指す方向とイベントの目的が重なると、より面白い体験につながるんですよね。
新谷 東和エンジニアリングやKOTOも、技術そのものではなく、「どんな体験につなげるか」を大切にしています。技術だけでは価値にならない。人や場と結びついて初めて共感が生まれ意味を持つし、設備を入れて終わりではなくて、それがまちや施設の中で、どのように使われるか、どういう体験につながるかまで設計し、共有しないと価値にはならない。
渡邉 建物ができただけでは、まちはなかなか育たない。だからこそ「また来たい」と思えるきっかけや体験をどうつくるかが大切だと感じています。建物をつくった後の仕掛けづくりは、やっぱり皆さんと連携をさせていただいてできることです。
竹芝エリア
竹芝エリアは、JR浜松町駅から海側へ広がるウォーターフロントエリアです。都心にありながら、水辺や浜離宮の緑を感じられる独特の環境を持ち、近年は国家戦略特区の取り組みの一環として再開発が進められています。
東急不動産を中心に整備された「東京ポートシティ竹芝」や「ウォーターズ竹芝」には、オフィス、ホテル、劇場、イベントホールなどが集まり、「デジタル×コンテンツ」をテーマにした新しいまちづくりが展開されています。
また、竹芝では、施設を整備するだけではなく、人が集まり続ける“体験”や“にぎわい”づくりにも力を入れています。イベントや産学連携を通じて、企業・学校・地域がつながる場づくりが進められていることも、このエリアの特徴です。
東急不動産「竹芝エリアのまちづくり」
02「みんなでつくる」ことに意味がある
未来がおもしろくなるのは“人の手”が加わるから
つながりが、新しい価値を生む
『ちょもろー』が広げる交流の輪
渡邉 竹芝では「デジタル×コンテンツの産業拠点」というコンセプトのもと、CiP協議会(※)と連携しながら2021年から『ちょっと先のおもしろい未来(以降、ちょもろー)』を開催しています。回を重ねるごとに参加者も増えて、竹芝らしいイベントとして定着してきました。
新谷 『ちょもろー』は年々広がりを感じますね。毎年新しい出会いや発見があります。
渡邉 東京ポートシティ竹芝のオープン当初からイベントを続けてきたことで、本当にさまざまな方が集まるようになりました。人と人との交流から新しい取り組みも生まれ、それがまた次の参加につながっていると感じています。
例えば、子どもたちの声から発見があったり、楽しそうに技術に触れる姿を見て、出展者の皆さんも笑顔になる。だから、継続して参加される企業さんも多くて、『ちょもろー』は来場者と出展者の双方が楽しみながら共創できる場になっていますね。
新谷 そうですね、東和エンジニアリングとKOTOにとっても、人とのつながりがどんどん広がっていくイベントになっています。その一つが、2025年に京都府精華町に参加いただいた件です。竹芝と精華町に直接的なつながりはありませんでしたが、「技術のちょっと面白い」をきっかけに、新しい接点をつくることができました。他にも、イベントを通じたつながりは広がり続けています。
初瀬
本当にいろいろな人が関わるイベントなんですよね。以前は「集客」が成功の基準でしたが、今は参加企業や主催者によって成功の定義も変わってきています。
「こういう人に来てほしい」「この目的を実現したい」といった、それぞれのゴールにしっかりフォーカスできることが『ちょもろー』の強みです。
渡邉 そうですね。竹芝の商業高校や企業の皆さんとも、さまざまな形で連携しています。地域内外の方々に『ちょもろー』というコンセプトに関心を持っていただき、共感の輪も広がっています。
渋谷などに比べて、竹芝はまだ色が決まっていない“白地のキャンバス”のようなまちだと感じています。新しい活動やチャレンジが生まれやすい場所なんです。
『ちょもろー』も、そのキャンバスに描かれた一つの取り組みだと思っています。そこに、さまざまな面白い要素を持ち寄って彩っていく。その中で東和エンジニアリングさんには、単なる出展者ではなく、イベント全体の世界観を一緒につくる存在として関わっていただいています。
※ 一般社団法人CiP協議会
竹芝エリアの「デジタル×コンテンツ」の産業拠点を形成する活動母体として設立され、研究開発、人材育成、起業支援、ビジネスマッチングに取り組んでいる。
AI時代だからこそ、
「人が集まる場所」の価値は高まる
初瀬 イベント産業は、まだまだニッチな産業だと思っています。でも、AIがどんどん浸透していく中で、「人が集まる場所」の価値はこれまで以上に高まっていくんじゃないかと感じています。
新谷 確かに、オンラインで何でも見られる時代だからこそ、実際にその場に行く価値があらためて見直されていますよね。
初瀬 そうなんです。すぐに情報が得られる時代だからこそ、わざわざその場所やそのまちに行くこと自体を特別な体験に昇華させていきたいと思っています。
新谷 『ちょもろー』も、そうした「その場に行く意味」を感じられるイベントの一つですよね。
初瀬 『ちょもろー』については、「学生の文化祭を、大人も本気でやっているみたいな雰囲気ですね」と言っていただくことが多いのですが、私はそれをすごく嬉しく感じています。
来場者や出展者という立場を超えて、みんなで一緒にイベントをつくっていくことに意味があるんです。未来が面白くなるのは、結局そこに“人の手”が加わるからだと思うのです。そうした空気感を体現できる場にしていきたいですね。
03“点”を“面”にしてにぎわいを広げる
にぎわいを"面"でつくる
竹芝の次のステップ
▲東急不動産主催の田植えイベント
東京ポートシティ竹芝スキップテラス内の「水田の景」にて
新谷 竹芝の盛り上がりをもっと加速させたいですよね。
初瀬 そうですね、せっかく生まれた盛り上がりを、その場限りで終わらせないようにしたい。年1度、2日間だけの開催である『ちょもろー』が “点”だとして、それを年間を通じた取り組みにつなげていく“線”に、さらには開催エリアの拡張や関わる人を増やすことで"面"に広げていくことが大切だと思っています。
新谷 竹芝だけでなく、周辺エリアとのつながりが、もっと重要になりますね。
渡邉 そうですね、ベースにあるのは「水辺」を生かしたまちづくりです。竹芝・浜松町・芝浦の3エリア連携もすでに進めているんです。
例えば、竹芝から船で出て行ったり、水辺を体験することで、初めて水辺の良さが生かされる。さらにその先のエリアともつながっていくことで、浜松町側からも人が訪れたくなるような、水辺のまちをつくっていきたいです。
初瀬 イベント側から見ても、回遊性はすごく大事だと感じています。
新谷
確かに。まちづくりやイベントは、目的地そのものも大事ですが、そこへ向かう過程にも魅力があるといいですよね。
会場が駅前にあるケースばかりではないし、行き帰りも含めて、どう楽しんでもらうかが大切。まち全体を盛り上げながら、外から来る人を自然と引き込んでいくことも必要ですね。。
04シビックプライドを育む
絆を持てるまちづくり
「ちょっと先のおもしろい未来」を
日本中へ
まちは、
「みんなで育てる」時代へ
新谷 最近は「まちづくり」という言葉をよく耳にするけど、本当に目指す姿は、その言葉を意識しなくても自然と人が集まり、関わりたくなるまちなのかもしれませんね。そこに暮らす人や働く人が自然に関わり合いながら、まちそのものが育っていく。そんな状態が理想なのかなと。
大事なのは費用をかけたり、ハードを整えたりすれば人が集まるわけではなくて、ソフトや仕掛け次第で人の流れは変わる。私たちとしても、そうしたまちづくりを支えていきたいですね。
初瀬 ですよね。『ちょもろー』のコンセプトを他のまちにも展開させていくことも1つのミッションだと思っています。『ちょもろー』は、人が介在する“装置”のようなイメージで、その地域ならではの強みやコンテンツを生かしながら他のまちでも展開していける。「ちょっと先のおもしろい未来を考える」というコンセプト自体がまちづくりや日本の未来には必要だし、そうあってくれ!という願いも込めています。
そして、人が関わり続けるまちをつくるために、やっぱり重要なのは、子どもたち。子どもたちが“自分の未来を信じられる”ようなコンセプトを届けていく。今まさに、まちやコンテンツをつくっている大人たちが真剣に伝えていくことで、まちとの関わり方を次世代に託すことができるんじゃないかな。
新谷 私たちもさまざまな地域や企業の皆さんとお話しする中で、そうした場づくりへの期待は年々高まっていると感じています。
渡邉 東和エンジニアリングさんとの連携で感じるのは、映像・音響の強みが、ソフトとハードの架け橋になっていることです。そこにコンテンツや人の流れが生まれるきっかけになっている。
まちの開発の中で、特徴になるような施設やシンボルを行政から求められてつくるケースがありますが、まちとして人を引きつけることを考えた時に、単純でありきたりな用途、もしくはマーケットに即したものだけをつくると、人を引きつける魅力が十分ではありません。
そのまちが、「どういうものを生み出したいか、それを実現するために、こういった人に来てほしい」という希望を掲げ、現実化するために“仕掛け”をすることが必要になってきていると実感しています。
一方、日本には「コンテンツ×デジタル」という強みがあります。竹芝で注目を得たものが、日本中で展開するようになるといいなと思います。
最近は、「シビックプライド」がまちづくりにおいて大事だと言われますが、みんなでまちを育てることで、一人でも多くの人がまちとの絆を持つことが、今後ますます重要になってくると思います。
新谷 あらためて「まちはみんなで育てていくもの」ですね。竹芝で生まれた取り組みや挑戦を、これからさまざまな地域へ広げていくために、私たちも未来を面白くする一員として関わり続けていきましょう!
▲サステナブルフードセミナー
(ポートホール)
▲SAKURA MUSIC FES.2026
(ポートホール)
▲ポートスタジオ
東京ポートシティ竹芝8階のインフィールドが運営する多目的レンタルスタジオ。オンライン配信や懇親会などプライベート利用も可能。
05東和グループ
イベント運営支援のご紹介
東和グループは、イベント運営支援を通じて、人と人、まちと人をつなぐ取り組みを進めています。
私たちが目指しているのは、単なるイベント開催ではなく、そこに集う人々が新しい体験や価値と出会える場をつくることです。
~すべての人の笑顔のために~これからも、心を動かす体験や価値づくりに挑戦していきます。
まだ見ぬ未来は、誰かの「面白そう」から始まる…そんなワクワクを一緒にカタチにしませんか?
ちょっと先のおもしろい未来
立命館大学
RISING STARS NEXUS
全日本選抜レスリング選手権大会
2026年 明治杯
酉島製作所
ファミリーデー
ヴァンフォーレ甲府
ホームゲームブース
かわさきサイエンスチャレンジ
YOXO FESTIVAL 2024
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