中外ライフサイエンスパーク横浜
中外製薬 <中外ライフサイエンスパーク横浜> 様
異なる分野の研究員同士の
交流により
革新的な医薬品を
創出する環境づくりを支援
中外製薬様は、創薬⼒を最⼤限に発揮できる体制づくりとして国内創薬研究拠点である富⼠御殿場研究所および鎌倉研究所を統合し、中外ライフサイエンスパーク横浜を2022年10⽉に竣⼯しました。「Green Innovation Village〜緑の中に点在する、最先端創造研究所」をデザインコンセプトとし、住⺠も⾃由に⾏き来できる緑道や公園を設け、⾃然との調和を図るとともに地域との共⽣も⽬指しています。また、最新の省エネルギー対策や⾃然エネルギーを利⽤した創エネルギーにより環境との共存やサステナビリティ、安全性にも配慮された施設です。
300mの廊下「スパイン」には⼤きなオープンワークスペースやさまざまな⼤きさの会議室、⾃由な使い⽅が出来るワークスポットなどが設置されている
同拠点は研究棟と居室棟をスパインによって接続することにより、さまざまな分野の研究員同⼠の出会いやコミュニケーションを⽣み出す工夫を随所にちりばめています。
当社はICTを活⽤した最先端のコミュニケーション環境をつくるため、2017年の設備設計の段階から提案を⾏い、バイオラボや役員会議室、講堂や会議室を含め計25棟(呼称)のうち8棟にICT、⾳響・映像システムを導⼊しています。AVシステム・ウェブ会議周辺機器とのワイヤレス接続や、システム操作の統⼀により研究員の使いやすさを重視したシステムを構築しました。
柏尾川を挟み東⻄に分かれて計25棟が⽴ち並び、
約1,000⼈の研究員、スタッフが利⽤する
中外製薬株式会社 研究本部 研究業務推進部長 中外ライフサイエンスパーク横浜
事業所長代理 大木 光馬 氏と
研究業務推進部 新拠点設立
準備グループ シニアマネジャー 中嶋 芳則 氏に
お話を伺いました。
活発なコミュニケーションにより
イノベーションを生む
最先端の研究所を目指した
-中外ライフサイエンスパーク横浜(以下、中外LSP横浜)計画のきっかけやコンセプトについて教えてください
弊社は富⼠御殿場研究所と鎌倉研究所の⼆つの研究所を擁しておりましたが、これらを集結させて研究活動を⾏いたいとの願いがありました。創薬⼒を最⼤限に発揮できる体制づくりにおいて、最新の創薬活動へのフレキシビリティが取りにくくなっていたため、横浜市⼾塚区に新たな研究所を設⽴し、二拠点を集約することに舵を切りました。異なる分野の専⾨性の⾼い⼈財が集まるため、コミュニケーションのとりやすさを重視したつくりにしています。また、地域との共⽣においては竣⼯前から顔がみえる形で地域の⽅々と交流や対話を⾏い、⾃然保護や⼦育て⽀援などを考慮した設えとなっています。
海外からの来訪者に向けて、多⾔語対応できる⾒学者サイネージシステムを備えるほか、講堂や役員会議室ではBOSCH同時通訳システムを設置し、⾔葉の壁を越えた交流を可能にしています。
また、⼤⼈数が参加するイベント開催時には第⼆、第三会場となる⾷堂や⼤会議室に映像を中継しながら、⾳声による双⽅向の質疑応答を⾏えるようにしました。
中外製薬(右)研究本部 研究業務推進部⻑ 中外ライフサイエンスパーク横浜 事業所⻑代理 ⼤⽊ 光⾺ ⽒
(左)研究業務推進部 新拠点設⽴準備グループ
シニアマネジャー 中嶋 芳則 ⽒
⾷堂にはサイネージ⽤の65型ディスプレイ2台とイベント⽤に180型電動スクリーンが3⾯設置されている
(左)400名の収容が可能な講堂 正⾯に320型張込式スクリーン、左右には150型電動スクリーンを設置。後⽅には補助⽤の120型電動スクリーンが備わっており、シーンに応じて利⽤できる
(右)通訳ブースにはBOSCH「DICENTIS通訳者ユニット」が採⽤されている
見学者にサイエンスの面白さを
感じてもらえる重要な情報発信地
-特⻑的なつくりである「バイオラボ」について教えてください
バイオラボは、地域のこどもたち向けの実験教室や、バイオテクノロジープログラムを通して、次世代を担う⽅々に、科学や医薬への関⼼を⾼める機会を提供する科学体験施設です。
講義スペースは⾒学者へコンセプトを紹介するために多⾔語のコンテンツをタッチパネルから選択して簡単にご覧いただけるようにしています。また、実験室では前⽅の⼤型ディスプレイに顕微鏡の映像を映し出し、周りの⼦どもたちも皆で確認することができ、実験を通じてバイオテクノロジーの⾯⽩さが体感できる場となっています。
バイオラボ実験室 4K対応86型ディスプレイ2台を設置
ワイヤレスでPCの資料を表⽰できる
バイオラボ講義スペース 正⾯の200型1⾯と壁沿いの120型5⾯に映像を投影し、さまざまなコンテンツの展開が可能
天井と照明はベンゼン環をモチーフとしているなど、中外製薬様ならではデザインや⼯夫がされている
-東和エンジニアリングに対する評価や要望をお聞かせください
計画当初から竣⼯までに社会環境の影響によりウェブ会議へ移⾏するなど、働き⽅が⼤きく変化しました。⼤⼩ある会議室の広さや⽤途に合わせた⽐較提案やデモなどを交えて、短期間で設計変更をまとめる協⼒をしてくれました。
親⾝になって要望に応えていただける技術⼒と柔軟な対応により、活発な交流を⽣むすばらしい拠点づくりをサポートいただきました。
⼤会議室 タッチパネルから配置図上のプリセット呼出ボタンで簡単に任意のカメラ映像がウェブ会議・TV会議・中継先などに送れる
ノウハウと技術力で
空間に調和するシステムを構築
快適なシステム利⽤を実現するため、階段状の座席がある部屋では⼈の影ができないようにプロジェクターは⾓度や距離を計算した上で、最適な場所へ設置しています。また、⼊念な⾳響シミュレーションを⾏い、どの座席でも均⼀な⾳環境をつくるなど細かな対応も実施しています。
研究拠点全体のシステムが
ネットワークでつながり⼀括サポート
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施設内のICT、⾳響・映像システムを社内ネットワークに組み込むことで、棟が離れていても⼀括した運⽤・管理が⾏えます。さらに弊社リモートサポートサービス「リモートコンシェル」でシステムの運⽤をサポートします。
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役員会議室では、BOSCH会議システム「DCN-Dディスカッション」とカメラの連動による⾃動追尾で、話者の表情を配信先でも確認しやすい -
VIP会議室 シーリングマイクにより、ウェブ会議時にマイク操作をせずに⾃然に話しながら⾳声を届ける
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