日本国際紛争解決センター
日本国際紛争解決センター 様
同時通訳システムとの連携により
使い慣れたWeb会議ツールで通訳音声の配信を実現
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一般社団法人日本国際紛争解決センター(JIDRC)は、国際仲裁や裁判外の紛争解決手続(ADR)専用の審問施設です。また、同領域についての人材育成や施設利用を企業に啓発するための研修やシンポジウムも開催されています。今回、大阪に加えて日本で2つ目となる東京施設の開設にあたり、同時通訳設備をはじめとした音響・映像システムを採用いただき、さらにさまざまなWeb会議ツールと連携できる環境構築をサポートしています。
「Hearing RoomA・B」 2部屋合同利用
国際仲裁を行う際には、分割して審問室2部屋として利用。
BOSCH会議システム「DCN-Dディスカッション」22台や手元モニターとして情報共有ができるタブレット端末20台を設置。
一般社団法人 日本国際紛争解決センター
業務執行理事・事務局長 早川 吉尚氏にお話を伺いました
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課題
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利用者の要求に最大限に応えられる
世界トップクラスの施設にしたい
Web会議における通訳音声の配信で差別化
言葉の壁を越えたコミュニケーションを可能に
当センターのような仲裁施設は世界各国に設置されています。しかし、自国開催は企業にとってコストや準備の手間がかからず有利になるため、開催施設の決定において競争が起きています。そこで、最新のICT技術を駆使した設備を他国との差別化の一環とするべく、東和エンジニアリングに構想段階からコンサルティングを依頼し、システムづくりに協力いただきました。
ネットワークの普及やパンデミックなどにより、オンライン利用の需要が高まっていることから、Web会議上で通訳音声の配信が必要だと考え、BOSCH同時通訳システムを連携させ、通訳音声を配信できるようにしました。
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業務執行理事・事務局長 早川 吉尚氏 -
「Hearing RoomB」同時通訳ブース
国内外の主要な国際会議で利用されているBOSCH同時通訳システム「インテグラス」
「Hearing RoomA」にも同様のブースがある
■導入の効果
Web会議でも通訳音声を選んで聴けることは当センターの大きな特長
Web会議システムの機能で通訳音声チャンネルを選択できる場合がありますが、通訳者が慣れていないシステムのため、通訳に集中できないという課題がありました。そこで、使い慣れたBOSCH通訳者ユニットでの運用を可能にするため、Web会議システムに通訳者ユニットの通訳音声を取り込む仕組みを構築しました。
通訳者にとって使い勝手が変わらず、快適な環境を提供できると共に、施設内とWeb会議上で通訳音声を共有できるという他国にはない特長ができました。
通訳音声配信
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「Breakout Room」原告/被告の控室として使用、
ディスプレイに資料提示やWeb会議が行える -
ワイヤレスプレゼンツール「Solstice Pod」
パソコンやタブレットから簡単に資料を前方スクリーンに表示できる
各部屋に映像や通訳音声を共有・配信
密集せずにイベントを開催できる
国際仲裁の手続を行う際、映像や音声は各控室へ配信し、審問の状況がわかるようになっています。さらにイベント利用では、メイン会場の他にサブ会場として、言語ごとに部屋を分けることもでき、人を分散させたイベントの開催も可能です。
今後の施設の活用は、会議室で参加する人とオンラインで参加する人を結ぶハイブリットな形で対応していくことが主流になると考えており、JIDRCは「最先端の設備が整っているから使いたい」と選ばれるように日々改善と向上をしていきます。
「Hearing Room」操作卓
テクニカルスタッフによる特殊な操作とユーザーによる簡易操作の両立を実現
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