東邦大学 薬学部
東邦大学 薬学部 様
学生が集中できる個室での
ディスカッションを
モニタリングシステムの活用で
的確にコーチング
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東邦大学薬学部様では、医療現場で即戦力として活躍できる「臨床に強い」薬剤師の輩出に向けて、臨床教育の強化を図っています。
今回、コミュニケーションスキルの醸成とともに討論結果の相互共有により思慮を深め、的確な判断力と多様な考え方を尊重できる人材を育成すべく、少人数のグループ学習に最適なSDL室(※)18室、および、学生への指示・助言をリアルタイムで行うことができるモニター室を構築されました。
モニター室 42インチディスプレイ2台でSDL室の様子を確認できる。タッチパネルによる操作で、任意のSDL室のモニタリングや資料の送り出しなどが可能。個別通話も可能となっており、双方向のコミュニケーションにより学生をサポートできる。
東邦大学 薬学部 医療薬学教育センター 薬物治療学研究室
教授 薬学博士 高原 章 氏にお話を伺いました。
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課題
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学生がディスカッションに集中できる環境づくりと限られた教員数による円滑なサポートをしたい
個室に分かれていても学生への支援を止めない
質の高い映像・音声の双方向コミュニケーションシステム
一つの教室内で複数のグループに分かれて実施するディスカッションでは学生が集中できないなどの課題があり、グループごとに利用できるSDL室の設置を決めました。しかし、SDL室のような個室では、学生と教員がコミュニケーションをとりづらくなるという懸念もありました。討論の進行状況を確認しながら、質問の受付や学生への助言、授業開始・終了時には一斉アナウンスも必要ですが、 各個室にチューターをおく人的余裕はありません。
そこで、別室であっても側にいるような利便性を追求した結果、システム活用による合理化に至りました。各SDL室の映像・音声のモニタリング、全室アナウンスおよび個室との会話も可能です。映像についても一斉の資料共有ができ、モニター室からすべてのグループに対して的確な指導が可能となっています。
東邦大学 薬学部
医療薬学教育センター 薬物治療学研究室
教授 薬学博士 高原 章 氏
SDL室 42インチディスプレイ、カメラ、バウンダリーマイクやスピーカーを整備。「呼び出し」ボタンを使えばモニター室の先生と会話ができる。
■導入の効果
限られた教員でも効率的な指導を実現
学生の集中力とやる気を引き出せた
モニター室のモニタリング映像や音声が鮮明であるのはもちろん、タッチパネルによる簡単操作や18分割画面の一斉表示切り替えなど、要望に対するシステムのカスタマイズに対応してもらいました。結果的に少数の教員でも対応ができ、課題であったマンパワーの軽減につながりました。実際に使っている教員の方々からも「導入して良かった」と高い評価を得ています。
また、以前は学生討議用のディスプレイがなく、ノートパソコンの周辺にいる学生だけで討議やまとめを行うといった学生間のアンバランスが生じていました。今回のように、個室ごとに大型ディスプレイを設置することでグループ全体での情報共有が可能となり、すべての学生が積極的に参加をするようになりました。学生パソコンと教員からの提示資料を2分割して画面表示するなどの工夫も提案いただき、1台のディスプレイを有効活用した学習を行っています。
グループ学習についての数値的な効果を提示するのは難しいですが、確実に学生の集中力は向上しています。他の学生と討論することで、自分ももっと頑張らなければならないとの学生の感想もあがっています。システムも活用しながら、ポジティブなサイクルが生まれるという教育の効果につながることを期待しています。
モニター室 先生方の要望をもとに使いやすさを追求した操作用タッチパネル
SDL室 ディスプレイによる情報共有
・ SDL室 ホワイトボードも利用しながら、情報を整理する力も養う(左)
・ 廊下を挟んで左右に設置された18部屋のSDL室 各部屋8名程度のグループで使用(中央)
・ モニター室 SDL室の全景表示だけでなく、ボタン一つでホワイトボードの一斉表示も可能(右)
OSCE試験に利用するなど活用の幅を広げていきたい
今後は、OSCE(※)の試験にも施設を利用する予定です。OSCE試験ではアナウンスに従って個室で試験を進めていきます。すべての試験室の様子を映像と音声でしっかりと同時にモニタリングができるため、試験の進行状況を把握する上で有効に使えます。OSCE対策室の納入実績もある東和エンジニアリングと情報交換をしながら、より使いやすい環境づくりに取り組んでいこうと思います。
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